さて、いよいよ『モンサンミッシェル《Mont Sain Michel》』です!
今回の旅行の、一番のお目当て。
ずっと見てみたかった場所です。

シャルトルからバスに揺られること4時間。
なんとな~く海の気配がしてきたと思ったら…見えました!



海に浮かぶ修道院、モンサンミッシェル。

元は、島の中央部分にちょこんと小さな修道院が作られたのだそうですが、
年々増築し、巡礼者のための宿泊施設が作られ…今のような形になったのだそうです。

モンサンミッシェルの『ミッシェル』というのは、大天使ミカエルのことだそうです。
ということで、てっぺんにミカエルさん。



むむ、ちっちゃい。


島に入って一番最初に登場するのが、ラ・メール・プーラール《La Mere Poulard》



昔のモンサンミッシェルは、今のような道路などもちろんなく、橋もなく、
海に浮かぶ完全な島だったそうです。
この辺りは干満の差が大きく、潮が満ちている時は5m程の深さの海なのに、
潮がひいたときは島まで砂浜が出現していました。
巡礼者達は、潮が引いた時を見計らって、砂浜を急いで渡って来たそうです。
ただ、干満の差がこれだけあると言うことは、潮の流れがとても早い、ということです。
潮が満ちはじめた!…と思ったら、みるみる水位が上がり、溺れてしまう人が沢山いたそうです。

島に一番近い海岸までやっとたどり着き、最後の最後にそんな危険を乗り越えて、
ようやくモンサンミッシェルにたどり着いた、疲れ果てた巡礼者たちのために、
島に住んでいたプーラール夫人が考案したオムレツが、この島の名物になっています。
少ない材料でも、ボリュームがあって暖かくて栄養価の高いものを、と
卵を独自の方法で泡立てて、たっぷりのバターで焼きあげたふわっふわのオムレツです。


プーラールおばさんのお店を通り過ぎ、数々のお土産屋さんを通り越し、
せっせと階段を上りに上って、修道院の中に入ります。

頑張って一番上の教会にたどり着くと、
ミカエルさんにもちょっと近づいた!




教会の礼拝堂は、うまく撮れていませんが、こんな感じ。



天井が高く、窓が多く、アーチの先端が尖っています。
ゴシック様式の建物だと言うことが分かります。


祭壇には、聖ミカエルの像がありました。



エルサレムの方角を向いているそうです。


礼拝堂の隣には、食堂があります。
(これまたうまく撮れていませんが…)



ここもアーチの先端が尖っています。
石造りなのに室内が明るいのは、柱の間が全て窓になっているから。
これもゴシック様式の特徴です。


食堂の隣には、なんと中庭!



このお庭は天国を象徴しているそうですが、
実はメインはお庭ではなく周りの廊下。



この廊下で修道士達が瞑想したり寛いだりしていたそうです。
柱のレリーフは一つ一つ違っていて、
それぞれのレリーフの意味を修道士たちが熟考していたそうです。
…それじゃあ寛げませんね…。

この廊下の柱、元々は色が付いていたそうです。



なんだかカラフルで楽しそうな場所だったんですね。

その他にも、修道士たちのお勉強室や、巡礼者達の宿泊室などが並んでいました。
宿泊室は、一般の巡礼者と貴族や王族が泊る部屋が分かれていましたが、
王族が泊る部屋の上に、修道士達の部屋がありました。
修道士は王族より地位が高かったのだそうです。


さらにテクテク進むと、巨大な滑車が出現!
(これまた写りが悪いのですが…)



直径2mを超える巨大な滑車に、太いロープが巻き付いています。
このロープの先は建物の外、海に向かって垂らされています。



モンサンミッシェルは、19世紀の一時期、牢獄として使われていたそうです。
そのときに、外から運ばれてきた日用品などを引き上げるために、この滑車を使っていたそうです。
どうやって引き上げたのかと言うと…滑車の中に、6人の囚人が入り、
人力で滑車を回して荷物を上げ下げしていた、と。
2tまで搬入することができたそうです。囚人とはいえ、重労働だ…。


十分長くなってしまいましたが、まだまだモンサンミッシェルネタは続くのです。
続きはまた次回。


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