さてさて、『モンサンミッシェル《Mont Sain Michel》』の続きです。

モンサンミッシェルには彫刻もいくつかありました。

まずは、こちら。



死を嘆くピエタ像。

昔、遺体安置所として使われていた部屋に置かれています。
聖母マリアが、処刑されたキリストの死を嘆いている彫刻です。
残念ながら、キリストの顔部分が紛失してしまっています。

続いてこちら。



オベール司教の彫刻。

オベール司教というのは、モンサンミッシェルを作った人です。
この彫刻は、オベール司教の頭に大天使ミカエルがズボッと穴を開けているところ。
なんでこんなことをしているかと言うとですねぇ…。

オベール司教の夢に大天使ミカエルが現れ、
『かの岩山に聖堂を建てよ』とお告げを受けたそうです。
でもそれを信じなかったオベールさん。軽く無視したそうです。
2回も夢でお告げを受けたのに、無視。
司教なのに…。
さすがにムッときたミカエルさん、3回目に夢に出て来た時、
オベールさんの頭に指を突き刺して穴を開けたそうです。
目を覚まして本当に穴が開いていることに気付いたオベールさん、
これは大変と慌てて指定された岩山に聖堂を立てたそうです。
それがモンサンミッシェルの始まりなのだそうです。

そして出口付近にたどり着くと…



ミカエルさん!
塔のてっぺんの金色のミカエルさんと同じ大きさ、同じポーズなのだそうです。
高さは2m弱くらいでしょうか…。
意外に大きくなかった。

大天使というのは、天使の中で一番位の高い天使なのだそうです。
ローマ・カトリックでは、ミカエル、ガブリエル、ラファエルの3大天使がいて、
なかでもミカエルは卓越した存在とされています。
・ミカエル:鎧で身を固め、片手に剣もしくは天秤を持つ美少年として描かれます。
      踏んづけているのは、堕天使さん。
・ラファエル:サンダルを履いて、杖と水筒と聖体器をもつ美少年として描かれます。
       巡礼者(旅人)の守護天使といわれ、病気や怪我を癒してくれる天使だそうです。
・ガブリエル:白い百合の花を持つ姿で描かれます。天使の中で唯一の女性と言われています。
        聖母マリアへの「受胎告知」で知られるように、
        神様の石を伝える、告知や啓示の天使なのだそうです。


モンサンミッシェル内部を一通り巡り、建物の周りをテクテク歩いていたら
潮があがって来ていました。
その流れが速い速い…。



写真では速さがまったく分かりませんが、
そこらへんの川が増水した時くらいのスピードで、ぐんぐんあがって来ます。

今は、道路を作って潮をせき止めてしまったせいで、砂が2mほど堆積し
流れも昔より遅くなったそうです。それでも十分速かった。
以前は速いなんてものじゃなかったんですね…。
その昔は、
『モンサンミッシェルに巡礼に行くなら遺言書を書いて行け』
と言われていたそうです。納得。

モンサンミッシェルは、周りの海(湾)も含めて世界遺産に指定されています。
でもこのままでは、どんどん砂が堆積して、湾が埋め立てられてしまいます。
それでは世界遺産の意味が無くなってしまうので、今ある道路を橋に造り変えて
潮の流れを以前の通りに戻そう、という計画があるそうです。
予定では来年橋が完成…らしいんですけどね。
な~んにも着工していませんでした。何年先になることやら。
でも、橋が完成して、潮の流れが戻って、堆積した砂が無くなって、
昔の姿を取り戻したら、また見に行ってみたいなぁ、と思います。


さて、もうひとつのお楽しみだった、モンサンミッシェルの夜景。
だんだんと暮れてゆく様子をご覧ください






















被写体の大きさや位置がいちいち違うのは、うろうろ歩きながら写真を撮ったから。
なぜかと言うと…蚊がスゴイ!!!!

沢山いる、なんてものじゃない。
人の頭の上に、蚊の柱が出来るくらい。
とてもじゃないけどじっとなんてしていられないので、
行ったり来たりウロウロしながら撮って来ました。

この辺りは有名な湿地帯なのだそうです。知らなかったけど。
春から夏にモンサンミッシェルに行かれる方、
虫除けと虫さされの薬は必須です!

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